工事の特徴
軟弱地盤が多いため
工夫をしながら支保工に臨む
本工事は、工期が短いというのも特徴の一つです。しかも下部工の工事の遅れもあり、そちらとの情報共有やスケジュール調整もスムーズな工事には不可欠なポイントとなります。この下部工との打ち合わせを取り仕切ったのが、佐久間所長を補佐する篠崎正治さんです。
「佐久間所長が作成した年間工程表に沿って月間・週間工程表を作ると共に、下部工施工会社の窓口として定期的に打ち合わせを行っています。これまで小さな現場の現場代理人の経験はありますが、他工区との調整は初めてなのでいい経験になっています。工事をスムーズに進めるために一番の課題になったのが軟弱地盤の問題でした。平板載荷試験の計画を練り、地盤の支持力を測定してクレーンの配置を決めました。この配置計画に沿ってクレーンなどの手配をしていきました。今は25tクラスを2台、50tクラスを2台使用しています」。
下部工との調整では、A2とP15部分は地盤が特に弱くフーチングから支保工を建てることができなかったため特殊支保工を採用。橋脚に穴をあけてもらいブラケットを取り付けて、そこにトラス材を乗せる方法に変更しました。
また、その他にも地盤が弱い部分はいくつもあり、それぞれ状況に応じた対応を施しました。特に地盤が弱い場所についてはクレーンを設置することもできないので、まずは地盤改良を施しました。
「今回、地盤改良で使用したのがジオセルマットレスという地盤補強材です。高密度ポリエチレン製のセル内に砕石を入れて敷き詰め、地中に埋設して地盤強化を図ってから、その上に鉄板を敷いてクレーンを設置しました。上部工に関する知識には自信がありましたが、地盤に関する知識がなかったのでいい勉強になりました」と地盤改良について説明するのは堤秀利さんです。堤さんは全般の施工計画を担当し、地盤評価だけでなく、緊張計算なども担当している中堅職員で若手職員の相談役としても活躍しています。
また、地盤改良は、クレーンを設置するために行い、支保工は、地中の腐植土層が圧密沈下する懸念があるため支持杭を打ち込みました。その工事を担当したのが米永千万亀さんです。
「支持層は地中17~18mになるので、1カ所10本程度の杭を打ち込んで支保工を支えています。当初の計画では杭を打つ場所はスパンの間に複数本ありましたが、それだと作業が長引き工期に支障が出るため、スパンの真ん中に1カ所だけ打って支保工部分をH鋼ではなくトラス材に変更して工期短縮を図っています」。
このように軟弱地盤という課題に対して、それぞれの状況に応じた対応をしながら支保工を組み立てて工事を進めています。この支保工の工事を担当しているのが入社4年目の大和田ひかるさんです。
「前の現場で先輩に教えてもらいながら支保工の工事を経験しましたが、今回は自分で図面から必要な材料などの数量を拾い、高さ出しなども行っています。図面と現場と照らし合わせて異なる部分があれば図面を修正して作業員に指示出しをしますが、その際も図面を色分けするなど、他人が見てもわかりやすいように工夫しています」。







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